2017/8/25ー8/26 フライフィッシング研修 【キタザワのレポート】

8/25-8/26静岡県の角のあたり、椹島ロッジに一泊し、大井川でフライフィッシングをしてきました。

「そろそろキタザワにもフライを教えようかと思うんだけど」と、マツヤマさんが事務所で一言、ついに私も初フライをやることになったのです。

まずは本を読みなさいとのことで、事務所の本棚から冊子を持ってきては見たものの、はっきり言ってよくわからず、タカノさんにこんなのがいいんじゃないかという雑誌を教えてもらい、ぱらぱらと読みました。釣りというだけでも、自分でやった経験がなく、小さい頃に父と海釣りに行って横で見ているくらいの知識しかありませんでしたが、なんとか釣れたらいいなという気持ちで、準備をしました。

フライフィッシングは、生のエサではなく、虫のような毛針を使って魚をとります。今回、マツヤマさんから出された目標の1つ「フライを無くさないこと」
マツヤマさん、タカノさん、オオバさんが、前日にフライを作るのを見ながら、デザイン会社で、キャンプ場の仕事をしているとはいえ、なぜ研修でフライフィッシングをするのかを掴みたいと強く思いました。

3:00 マツヤマデザイン集合
同じ静岡県ですが、椹島ロッジに向かう7:30初のバスに乗るためには、早めにいかないと間に合わない!とのこと。山奥へ向かいます。

ロッジに向かう車の中で、イワナの種類のこと、川と暮らしのこと、ダムが作られたことによる影響、漁業組合とはなんなのか。静岡県は地図で見るとなぜ角があるのかなどなど、マツヤマさんから教えてもらい、自然を守っていくことについて考えつつ…



途中景色のいいダムの上で休憩し、どんどん山の方へ。


この道が落石で通れなくなったらずーっと遠回りしなければならないし、2本しか道がない。という、がたぼこくねくねな道を進み、やっとバス停へ。


バスに乗ってから1時間ほどで椹島ロッジにつきます。車酔いも山と言えばつきものです。酔い止めを準備しておけばよかったと後悔。北海道の釣り場よりも行くのに時間がかかる静岡の山の中、まだまだ知らないことはたくさんありますね。

ロッジについてからのんびりする計画がマツヤマさんの脳内にはありましたが、「10分で支度してください」と驚きのスケジュール。バスの予定の関係で、準備をしたらすぐ出発し、

バスで10分ちょっとの管理区画で、
いきなり川辺からスタートです。

フライフィッシングを見るのも今回が初めての私は、習うよりもまず見学から始めたのですが、

こんなにも「やってみなければわからない。」が詰まっているものだったとは知りませんでした。実際に見るまでは、フライをビュンビュンビュンと回して、それを遠ーくの方に投げたらそこでしばらく待って、食いついたらググッとひっぱってとれたーって感じかな。などと考えていましたが、全く違いました(ちょっと考えればそうですよね)。
川の流れは緩やかと急なところが交互にあり、その中でも魚がいそうなポイントに投げては流れ、投げては流れの繰り返し。魚が食いついた瞬間にあわせて引っ張らないといけないという高度なテクニックが要求されるものだったのであります。

フライパターンも様々で、そのつど変えるそうです。

1日目はいつもに比べて、釣りにくい日だったようです。それでも何匹かキャッチしたマツヤマさん。

にっこり。模様がきれいです。

オオバさんもアマゴとイワナ、合わせて3匹をゲットしていました!

魚がぱくっときたら楽しくて、取れなくて悔しいのになんだかうれしいし、釣り上げられたら本当にうれしい。魚はびっくりして痛いかもしれませんけれど。

道具が全部そろっていても、リールを付けて糸を結んで、投げ方にもコツがあるし、ちょっと気を抜けば全然違う投げ方になってしまうし、場所が違ったら魚がいない。魚がいても、お腹が空いていなかったら来てくれない。水が多かったら奥深くに潜ってしまう…。時間も、気候だって良くなくっちゃいけない。こんなふうに投げる。こんなところに投げる。やってみなければわからない。教えてもらえるからこそできること。それがフライフィッシングにはたくさん詰まっていました。

仕事もそういうものなのかもしれません。話し方、順番、コミュニケーションにもたくさんの作法があって、コツがあって、すぐに道をそれてしまうけれど、教えてもらって、少しずつ学んで、やってみなければわからないけど、やってみることのなんと前向きなことか。もちろん無謀に進んだりするのは全く正しくなくて、どんどん聞いて教えてもらえばいいんです。別の機会に、自分が教えてあげたり、誰かに渡していけるものがあれば、とても素敵なことですよね。

フライは、何ケタもある数字ロックの南京錠に似ていて、すべてが合わないと釣れない。しっくりくる説明で1から教えてもらいました。

Study to be quiet.
焦ってもうまくいかないこと。自然にあわせること。

とにかく初めは何をするにも難しく、これで大丈夫なのかという言葉ばかりが浮かんできましたが、「慣れ」が必要だと言い聞かせてがんばりました。

竿と糸のまとめ方から始め、狙ったポイントにフライを投げる練習を繰り返し、いざ勝負。

場所から何からすべてを教えてもらい、「釣れるよ、がんばれ」との温かい言葉もいただき、初めての一匹をゲットしました!アマゴです!!

取れた瞬間に思わず、ぐいっと引っ張って後ろの岩まで飛ばしてしまったので、ぶつかってしまったアマゴさんにはごめんねと言いながらも…釣れるって感動的ですね。言葉にはできません。


私もイワナをキャッチしてみたかったのですが、なかなかうまくいかず…次の目標になりました。

数が減ってしまっているヤマトイワナとこのきれいな川。自然と人間のこれからの生き方。大きいイワナはいい場所にいるというごくごく当たり前だけれど見落としてしまいそうなこと。

ちょっとした裏話を聞くと、考えることが増えてよりおもしろいですね。

バスの運転手さんにきいつりふねという、生え方がふしぎな花について教えてもらいました。

1日目はあっという間に過ぎていき、山小屋でおいしいご飯を食べお酒も飲みました。

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2日目、雨の音の中起床。近場で釣ろうかという案もありましたが、運良く小降りになったのでまた管理区画に出かけることにしました。雨が降ったため川の水が増えてしまい、1日目よりもさらに厳しいコンディションとなり…

「待つしかないとき」を知りました。

静かに思えても、ちょっと離れると声が聞こえないほどの水が流れている川辺で、「こうして見ると川ってきれいだねぇ」とマツヤマさん。
朝早くから川に入って疲れましたが、癒された気がします。

2日目には私は残念ながらなにも釣れませんでした。

しかしながら、フライも無くさず、
充実した2日間を過ごすことができました。

「忙しいのに釣りに行っている人は、この期間しかない!という気持ちで、仕事をどこかで詰めていっているんだ。決して遊んでいるわけではないんだよね。」

これからも新しいことにチャレンジしていく気持ちと、テレビやネットや、誰かの知識ではなく自分で体験するということを大事にしていきたいと思います。ありがとうございました。

以上、キタザワのレポートでした。

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